正しい選択(ヨーロッパGP)

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いやー悔しかった!結果が残せなかったのは、それが今の実力なんでしょう。精進精進。今回はひっさびさに見ていてドキドキするレースでした。なにしろ上位陣のリタイアを待ったタナボタではなくて、フェラーリと真っ向勝負で堂々渡り合ってレースしてたからねえ。バトンの影の薄いこと。
結果はともあれよくやったとか、プロならあのまま3位キープで行くべきだったとか、あの仕掛け方はどうか、なんだかんだでノーポイントじゃないかとか熱い議論が巻き起こっていますが、佐藤琢磨は前を行くクルマを抜く!でいいじゃない。そういうレーサーってなかなかポイント稼げなくてチャンピオン争いにはあまり絡めなかったりするんだけど、まあいいじゃない。その方がおもしろいもの。
おもしろいかどうかは別にして、みんな忘れていることがある。今の佐藤琢磨は、とにかく目の前のチャンスに賭けるしかない状況だということだ。琢磨自身2 年目のルーキーだし、チームも常勝のトップチームではない。最近はチャンスが増えてきたとはいえ、まだまだ今回のように王者に直接挑める機会自体がそう多く望めない環境なのだ。そんな状況で守りに入ったレースをしたところで、琢磨もチームもいったい何を得られるというのか。最近上向きになっているとはいえ、まだまだ今をしのがなければ明日のことなど考えられないという崖っぷちに立っている、というのが今の琢磨とBARの本当の姿ではないだろうか。「今回は3位キープで次にもっと上の結果を残せば・・・」なんて先のことを考える余裕はないと思う。そんな危機感があるからこそ、今の琢磨&BARは、わずかなチャンスにも挑戦するしかないし、実際にそうした。琢磨とBARが、次戦もまたフェラーリとバトルができるとは限らない。そういう意味で、今回の選択は正しかったと思う。
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