佐藤琢磨選手の進化が止まらない...!

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Takuma Sato in INDY JAPAN THE FINAL 2011.9.17
Honda Racing Thanks Day 2017
The Borg-Warner Trophy at Honda World Headquarters

2018年9月2日、ポートランド・インターナショナル・レースウェイで開催されたインディカー・シリーズ第16戦で佐藤琢磨選手が優勝しました。2018年シーズン2度目の表彰台で1勝目、2017年インディ500優勝以来の勝利、チーム移籍後初勝利、キャリア通算3勝目なのですが、それ以外にもauto sport webで報じられているような重要な意味を持つ1勝となりました。

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングが本格的な2カー体制に戻した最初のシーズンの優勝には大きな価値がある。
チームメイトのグラハム・レイホールより先に勝ったという点も重要なポイントだ。また、今シーズンはすでにアンドレッティ・オートスポート、チップ・ガナッシ・レーシング、シュミット・ピーターソン・モータースポーツ、デイル・コイン・レーシングが勝利を挙げていただけに、唯一未勝利だったホンダ・チームのレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングも勝ち星を記録できたことは大きな意味を持つ。
【詳報】インディカー第16戦ポートランド:2ストップ作戦を成功させ琢磨が今季初勝利」by auto sport web

彼は、強い。
もう1点注目したのは、今回予選20位という後方から勝ったという点です。

常設ロードコースで予選20位以下から勝つというのは史上5人目とそれだけでも尋常じゃないのですが、さらにそれ以上に「これまでにない」状況がもうひとつありました。
2017年に発売された「auto sport 特別編集 佐藤琢磨 インディ500優勝のすべて」というムック本のP111、松本カメラマンによる「琢磨が勝つ時の法則」という文章にこんな一節があります。

...思わず法則と呼びたくなるほど、共通している事項がある。それは、琢磨が勝つ時は必ず予選から好結果であるということだ。2017年のインディ500は2列目インサイドの4番手、2013年ロングビーチのインディーカー初優勝も4番手グリッド、2001年のマカオF3で勝った時のグリッドはポールポジション。イギリスF3時代...中略...グリッド3列目より後ろに並ぶことがないほど、予選の速さが際立っていた。...中略...2004年アメリカGPで3位表彰台に上がった時は予選3番手、...中略...インディーカーで表彰台に上がったレースは軒並みトップ5で予選を通過している。

しかし今回、予選20位から戦略を駆使しての勝利。もちろん攻めるところは攻め、守るところは守ってミスをしないというようにベテランらしさを発揮しながら戦い抜いての勝利です。これはどうしたことでしょう?ここにきて、さらに別次元への進化が始まったのでしょうか?佐藤琢磨選手のインディーカーキャリア3勝目は、これまでにない形でのちょっと衝撃的な勝利なのでした。

もはや手のつけられない世界を生きている佐藤琢磨選手ですが、このレースを振り返った松本カメラマンのBlog記事にドッキリさせられました。

あえて今、若い日本のドライバーに問いたいのです。
この琢磨選手を倒してでも、アメリカでやってみようという若いドライバーがいないのか?と。
そんな元気なドライバーが来たら、琢磨選手は喜んで胸を貸すでしょう。

たしかに。F1ドライバーは久しく出ていないし、インディもしかり。日本国内のレースもハイレベルでみていて面白いのですけれど、やはり世界で活躍する人が何人も出てきてくれるといいなあ、と思います。