ソーシャルと名がついていたのでソーシャルカンファレンス 2011(Social Conference 2011)へ参加してきました。「ソーシャル」はすっかり大ブームです。主催者の予想以上の参加があったということで若干の混乱があったようですが、事前にチケットを購入し開場30分前に現地について並んだおかげで、前の方の席を確保することができました。内容は盛りだくさんで、「ソーシャルメディアってどんなもの?」的な抽象的な問いに対する答えの引き出しは増やせたかなと思います。「問題意識」に人が集まる、というのは別のセミナーでの話でも聞いていたので納得がゆきました。どんな問題意識を投げかけるか?そこに集まる人にどんな「ブランドの約束」をするのか?というところが、企業がソーシャルメディアを活用するときに重要なことですね。具体的な収穫は、7月にmixiページが開始され、Facebookページのような解析機能も提供されるであろうという情報を、mixi社員の方の口から得られたことですかね。しかし、運用支援ツールや便利なCMS的なものについては「アメリカ産のものを探して使うことが多いですね」という情報以外は得られませんでした。
大変役に立って刺激を受けた一方で、特にパネルディスカッションが顕著でしたかね、「大企業は変われない」と決めつけ、一刻も早く個人で起業しようとけしかけるようなストーリーには、ちょっとやり過ぎ感を感じました。「またか」というか「ああそうですか」というかなんというか。大きな組織内だとすぐに利益を求められるから自由に挑戦できない。だから外に出て自分でやろう!というのは、確かにそういう面があるのも事実だとは思いますが、しかしちょっと子どもっぽい理屈かな、と感じました。利益は気にせずにやりたいことをやりましょう!それはステキでうらやましいんですが、それでやってゆけるのでしょうか・・・?
あともう一点、個人的に気になったことがあります。メンバーズの原裕さんがパネルディスカッション中にコネクトスターへの思いを語っていらっしゃる中、コネクトスターとの対比の文脈の中で「メンバーズは受託で退屈」とおっしゃったのがちょっとひっかかりました。他社さんのことだから別にどっちでもよいのですが、ご自身が役員として現役で所属していらっしゃる組織の主たる業務に対して、お客様から期待をされて請け負っている仕事に対して、そしてそこに従事している多くの仲間たちがいる中で、いったいどういう意図を持ってそのようにおっしゃられたのか、ちょっと気になりました。ブレークスルーパートナーズの赤羽さんの歯切れよく切ってゆく語り口(大企業を変えたいがどうすれば?という問いに対して「時間の無駄!」とおっしゃるなど)に乗せられてついうっかり出てきただけなのかもしれませんし、単に言葉尻の問題だけなのかもしれませんが「受託=退屈」というように聞こえたので、そこはちょっと納得がいかないな、と思いました。仕事って受け身に回るとつまらなかったり苦痛だったりするものなのですが、そこに対してどう向き合うか?どうやって面白さを見いだしてゆくか?というのが仕事の醍醐味だという一面もあるように思います。仕事なんて楽しいワケがない!なんていう話もありますしね。