「ふつうのオートキャンプ場」でのキャンプと「サーキットでのキャンプ」の違い、気をつけるべきポイント

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サーキットでのキャンプとキャンプ場でのキャンプは、似ているようで違う

このあいだ富士スピードウェイで開催された24時間レースをキャンプインで観戦した時に感じた、「ふつうのオートキャンプ場でのキャンプとサーキットでのキャンプの違い」をメモ。

ちなみに趣味のキャンプではネット予約が可能な高規格キャンプ場を比較的好んで利用しています。暖房便座ウォシュレット付きのトイレがあったり、お湯が出るようなところですね。無印キャンプ場(ふたつめの写真)のようにそうでないところもありますけれど。

ここは要注意

駐車場とキャンプ地が離れている(ことが多い)

現地へ行くと体感できますが、どのサーキットも敷地が広大で、意外とアップダウンが激しいんですね。しかもオートキャンプ場とは違ってクルマの横付けができない場所も多いし、荷物を運ぶときだけクルマを横付けにして搬入が終わったら駐車場へ移動...ということも基本的にはできません。なので駐車場からサイトへの荷物の運搬には苦労させられました。場所によっては駐車場からの距離がものすごく遠いので、そのつもりの覚悟と、荷物を減らしたりキャリーカートを用意しておくなどの事前準備が求められます。

富士スピードウェイの場合、P15は駐車場のすぐ脇がキャンプ可能かつコースが目の前という絶好のロケーションなのですが、そんな好条件の場所はそこにしかないため競争率が高く、ゲート開場前から何時間も並んで待つような選ばれし猛者たちしかそこでキャンプすることが許されません。そしてキャンプ地も混み合います。

基本的に傾斜地ないしとても狭い

サーキットはキャンプ場ではないので、基本的には傾斜していたり細長くて奥行きがなかったりと、サイトとしてはかなり特徴のある形をしています。大型テントだと場所がなくて張れないこともありそうなので、装備は小さめ、少なめがよいと思いました。あと木立がないのでハンモックは張れないし、木がない=日陰がないので晴れた日中は日差しがつらいです。

水場がない。キッチンがない。カマドもない。

富士スピードウェイでのキャンプでしまった!と思ったのが水です。テント設営後、いつものノリで水を汲みに行ったのですが、トイレにある手洗い用の短い蛇口(手をかざすと水が出るアレ)しかないので、ウォータータンクに水が入りにくい!水やその他飲料は、事前にペットボトルで用意しておいた方がよいかもしれません。また水を汲めない=食器を洗う場所もないので、自炊派は持ち帰って洗うのがよいでしょうね。

あと調理スペースやカマドもないので、自炊派はガスないしガソリン機器必携ですね。炭火でBBQはOKですが、焚き火は観戦の邪魔になるのでたぶんNGかな。炭火を使うひとは火の粉が飛んで隣のテントやタープに穴を開けてしまわないうように注意してくださいね。

灰捨て場がない

いわゆるセンターハウス、キャンプグッズの売店がないので燃料、薪や炭などは売っていない(といいつつ臨時出店のスポーツオーソリティはあったのですが)というのはそりゃそうかという感じですが、BBQのあとに灰を捨てる場所もありません。サーキット内にはたくさんゴミ箱があるじゃないかって?たぶん灰はダメですよね?書いてなかったけど「キャンプの常識」的にはNGのはず。なので炭火を楽しむ人は、使用済みの灰を自宅まで持って帰るようにしましょう。

ここはステキ!というポイントもあるよ

ここまで通常のキャンプ場とサーキットでキャンプする時の注意点を挙げて来ましたが、サーキットならではのポジティブな点もあります。

まずなんといってもトイレが多くてキレイなこと。短い時間に何万人もの観客を受け入れる施設なので、この辺りの収容力はハンパないです。さすがです。

次にゴミ箱完備。こちらもトイレ同様、いたるところにゴミ箱が完備されています。でも家庭ゴミの持ち込みや、灰やキャンプ道具を捨てるのはダメよ!

そしてアスファルトの駐車場完備。愛車が泥や土、草で汚れる心配はありません。ここはクルマをサイトへ乗り入れできない、横付けできない点とのトレードオフですかね。高規格キャンプ場だと通路と駐車スペースがアスファルトでテントを張る場所だけ芝生、というところもありますが、サーキットの場合は駐車場と芝生スペースが完全に別なので、芝生の開放感を損なうことなくアスファルト舗装の駐車場の利点もある、という感じでしょうか。

あとは売店や自販機が充実していますね。BBQや自炊の優先度が低い人なら、食材を事前に用意し持ち込まなくても飲食に困ることはないでしょう。その分お金がかかるとは思いますが、お金で時間と手間を買うと考えればそれはそれでアリ。

サーキットでのキャンプはやってみたら細かいところですが意外なギャップがいくつかありました。駐車場からの距離の遠さ、上ったり下ったりのアップダウン、キャンプ地の狭さなどを考えると、装備はミニマムなULスタイルがなんだかんだでベストだと思います。テント泊登山の装備を持っている人ならそのまま使えてストレス無さそうです。オートキャンプフル装備はふつうのキャンプ場で楽しみましょう。ぼく個人としては、キャンプ場もサーキットもそれぞれ、大きな空の下での非日常や適度な不自由さが楽しめるので今後も楽しみたいと思います。

追伸
これは24時間レースならではだと思いますがスタートからゴールまで昼も夜も1日中ずーっとレーシングカーが走り続けていますので、コース脇はゆっくり眠れないかも。なので寝るときだけ駐車場で車中泊&観戦時はコース脇、というのが最もよいような気がしてきました。車中泊できるクルマの方はご検討あれ!